増幅回路を勉強する会

 ソフトウェアもいいけどやっぱハードウェアだよなーってことで,アナログ増幅回路の勉強なんてどうだろう.トランジスタとかオペアンプとか.
 主目的は僕の脳内整理ですが(免罪符),そこそこ分かりやすく書いていきたいですね(義務).
 画像をクリックすると,とても大きくなるようだ.

・自己紹介
 ・普段使ってる回路図エディタとシミュレータとCAD
  BSchとLTSpiceとEagle

 ・今回使ってみた回路図エディタ
  gschem(Linuxでネイティブに動くので便利です)

・PNPとNPN
Q.NPNとPNP,何がちがうの?
A.トランジスタはダイオードと同じPN(NP)接合でくっついてるわけで,ベース-エミッタ間にダイオードが1本入ってると(見かけ上)考えることができる.そのダイオードもどきの方向は接合の順番で変わってくるよね.てことは,どっちの方向なら都合がいいのか考えてNPNとPNPを使い分ければよいのでした.トランジスタの回路図記号がこのことをよく表している.矢印の方向=ダイオードもどきの向きなのだよ.昔はPNPの方が性能が良かったから集積回路内ではPNPばっかり使ってたらしいけど,今はあまり変わらないらしい.ちなみに,かなり近い性質のNPNとPNPを「コンプリメンタリ・ペア」と呼ぶのでした.たとえば2SC1815と2SA1015はコンプリです.どちらも秋月電子で20本100円(税込)です.

・エミッタ接地
 一番基本.1石で電圧増幅ができる.しかも,増幅率が抵抗2本の比で決まるのでとても分かりやすい.

ce_circuit_nasi
↑ごく一般的なエミッタ接地回路

ce_circuit_ari
↑求めた順番に丸付きで番号を振った.入力信号はsinωtとした.

common_emitter
↑計算式.参考資料無しで書き殴ったので,間違っている可能性がある.LaTeX使うのは面倒くさかった.
エミッタ接地そのもので位相がπズレる.カップリングコンデンサでは位相がπ/2ズレる.R3/R4は増幅率Aと呼ばれている.

Q.どうしてエミッタから出力を取り出さないの?
A.それは交流増幅率1だよ・・・でも,エミッタ・フォロアではとても意味のあることです.

・エミッタ・フォロア
 交流電圧増幅率1の回路.意味なさそう?いやいやよく使います.
 出力インピーダンスを低くできる.まあ,電流いっぱい取れるよねってこと.

emitter_follower_nasi

emitter_follower_ari

 エミッタ接地の最後でも言ったとおり,交流増幅率は1です.それはつまり「負荷(負荷とR3の合成抵抗とも)がどんなものであれ,出力電圧は入力電圧を維持する」と言い換えることができます.もっと言えば,出力電圧は負荷によらないということです(厳密に言えばあんまり変なことをすると焦げるけど).前項エミッタ接地の証明では「負荷なし」と仮定しましたが現実の回路でそれはありえません.あったとしても働いてません.じゃあエミッタ接地に直接負荷を繋ぐとどうなるかという話ですが,結論から言えば増幅率が下がります.厳密な証明はしませんが,交流的に見ればGNDとVccはショートであって(一般にデカップリングされていることからも明らか)R3と負荷RLが並列になるからA’ = (R3//RL)/R4 < A ということです.また,負荷インピーダンスの変化ΔZによっても増幅率が変わってしまいます. まあつまりは出力インピーダンス下げようねってことだ. ↓エミッタ接地で電圧増幅後,エミッタ・フォロアを付ければそれだけで簡単な増幅回路が完成します.これなら出力インピーダンスが十分に低いので,大きい負荷やΔZに耐えられます. gattai

 ☆印のところは,エミッタ接地の出力 兼 エミッタ・フォロアの入力です.実際にこれを作るなら,☆印の箇所に抵抗を入れた方がいいかもしれません(発振防止,100Ωくらい).
 バイアス / デカップリングは最初と最後にやれば十分ですね.

・プッシュプル・エミッタ・フォロア
 1石エミッタ・フォロアでは,トランジスタをONにするために抵抗でバイアス電圧を与えなければなりません.確かに一石だと手軽なのですが,入力電流がバイアス抵抗によってどこかへ行ってしまったり,カップリングコンデンサが必須だったりと何かと精度に欠けます.これを改善したのがプッシュプル・エミッタ・フォロアです.オーディオ界では回路図の形状から「ダイアモンド・バッファ」などとも呼ばれています.発振しやすいのが欠点ですが,デカップリング等をしっかり行えばとても便利な回路です.

diamond_nasi
 ただし,電源は+Vccと-Vccの2つ必要になります.±Vccは,トランス + ブリッジダイオード + 平滑コンデンサ + 三端子レギュレータで全波整流して作る方法が一般的です.その他お手軽な方法として0VとVccの中点を仮想GNDとする方法もありますが,精度の面等々で筋が悪いです.しかし現実には,スイッチング電源からの単電源入力をレイルスプリッタで分割して両電源としている製品なんて山ほどあります.理由は色々あるんだと思いますが,量産した時のコストでしょうね.巻線トランスはICを数万個単位で仕入れたときの単価と較べて2桁くらい高いです.そのうえ,ポータブルアンプなどと呼ばれている製品に巻線トランスなんて詰めたらヒンシュクものです(金属のカタマリだからとても重い,とゆーかそもそも電池で駆動するとなると負電源作るのが大変).巻線トランスに代わる素敵なAC→AC降圧(昇圧)素子を誰かが開発してくれるのを待ちましょう.

 興奮して話がそれてしまいました.しーましぇんでした.

diamond_ari
 プッシュプル・エミッタ・フォロアを細かく見ていくと,すべてのトランジスタがエミッタ・フォロアで動作していることが分かります.Outputが正のときはQ3、負のときはQ4が働きます.Q3とQ4の「ダイオードもどき」の向きからも明らかですね.Q1とQ2はバイアス電圧を与えてQ3とQ4を常にON状態にするためのものです.バイアスを与えられればいいので,Q1とQ2はダイオードに置き換えることもできますが,オフセット電圧の面で若干劣ります.いずれにせよ,出力に直接寄与しているのはQ3とQ4です.

 出力の部分に0V(?)と書きました.これは,Q2とQ4(Q1とQ3)のVBEが全く同じならば(直流的には)0Vになるということです.実際には全く同じになることはありえませんので,0V丁度にはなりません.Outputの直流成分を0Vに近づける方法としてはQ2とQ4(Q1とQ3)にコンプリを使う / 実装前にトランジスタを選別する / Q2とQ4(Q1とQ3)を熱結合する といった方法があります.

 また,もうひとつ問題があります.Q3とQ4が同じ電圧を出力するならOutputの直流電圧を一意に定義することができます.しかし丁度同じなんてことはまずあり得ないので,Outputの電圧に偏りΔVができます.となると,両エミッタ間に ΔI = ΔV / 0 の電流が流れることになります.ゼロが分母に来るなんておかしいですね.とゆーことで,意図しない動作(e.g.発振,焦げる)を避けるため,ふつうはQ3とQ4のエミッタに抵抗を入れます(10Ω程度).

・オペアンプ
 みんな大好きオペアンプ.お手軽で便利なアイテムです.オペアンプには内部の動作原理が違う「電圧帰還型オペアンプ」と「電流帰還型オペアンプ」の2種類があるのですが,それはまた後で話します.ここで「オペアンプ」と言ったときは「バイポーラ入力電圧帰還型オペアンプ」ということにしましょう.NE5532なんかが代表選手ですね.千石電商行けば100円くらいで買えます.
 オペアンプには色々な使い方があるのですが,ここでは負帰還(NFB, Negative Feedback)をかけて使う方法2種類を紹介します.ご存知,反転増幅と非反転増幅でございます.負帰還をかけると音質が良くないとおっしゃるピュアオーディオな方もいますが,ディスクリート回路の発振に苦しむのは負帰還を覚えた後でいいと思います.

↓反転増幅
hanten_nasi

hanten_ari

 マル注
  端子1:非反転入力
  端子2:反転入力
  端子5:出力
 と呼びます.+が非反転,-が反転,先っぽが出力です.覚えやすいですね.

 ここで「仮想接地」という怪しい概念が出てきました.
 本当に反転入力の部分を接地してしまったら(GNDに繋いでしまったら)入力電流が全てGNDに逃げてしまうはずです.ところがどっこいGNDの代わりに反転入力を繋ぐと,反転入力の部分の電圧は非反転入力の電圧,すなわち0Vとなり,かつ端子2には電流が流れません(I2 = 0).なんだか怪しいですが,マクロに見ると実際そうなります.R2無しで非反転入力を直接GNDに接続すればいいと思うかもしれませんが,R2は差動増幅のバランスを取るために必要です.このことはオペアンプの等価回路を見れば一発で分かるのですが,説明はまた後にしましょう.「非反転入力は0Vだ!反転入力は仮想接地で0Vだ!」ということで,とりあえず信じてください.
 仮想接地という概念を信じてゴリゴリ計算をすると,Vout = – (R3/R1)*Vinとなります.電圧増幅率Aは(R3/R1)です.難しそうに見えて,抵抗2本で増幅率を決められるのでした.また,先頭にマイナスが付くのでVinとVoutは逆相(πズレ)です.これが”反転”増幅と言われる理由です.
 さて,負帰還の話です.R3は増幅率Aを決めていますが,一方でオペアンプの反転入力と出力を繋いでいます.出力の一部がR3を介して入力に戻るわけです.これが「負帰還」などと呼ばれているものです.ところで,出力と入力は逆相でした.ですから負帰還をかけると入力と出力が打ち消し合います.単に効率が悪くなるだけのように思えるかもしれませんが,小さなノイズを打ち消せるので発振にとても強くなります.
  反転増幅と出力の間(e.g.外界からのノイズ,オペアンプ内部のノイズ)で高周波が発生していたとしたらどうでしょうか(そんな状況は避けるべきだとゆーのはごもっともですがお付き合いください).これは負帰還の恩恵を受けることができます.しかし,高い周波数ほど位相が遅れがちになります.もし位相が更にπズレると,入力信号と同相になってしまいます.そうなると,入力と同相の高周波がR3を介して入力へ戻り(段階1),オペアンプで増幅された高周波がR3を介して入力へ戻り(段階2)さらに・・・(段階n)という恐怖の連鎖が起こります.これを正帰還(PFB,Positive Feedback)といいます.もちろん,正帰還は正帰還で別の用途があるのですが(e.g.発振回路),普通の増幅回路にとっては脅威でしかありません.負帰還かけてるつもりが高域では正帰還かかってたわーなんて悲惨です.高域での正帰還をあらかじめ避けるため,帰還抵抗R3と並列に発振防止用のコンデンサ(10~47pF程度,マイカコンデンサあたりがいい)を入れたりもします.インピーダンスZ = 1 / ωCですから,高周波ほどZが低くなります.つまり,高い周波数成分は発振防止用コンデンサを介して戻っていきます.その時の位相は,コンデンサですからπ/2進みます.遅れた分の位相を進められるので都合がいいですね.こうして逆相の高周波でノイズを相殺するのでした.ノイズキャンセリングヘッドフォンみたいなもんです.
 一方,帰還抵抗と発振防止用のコンデンサはローパスフィルタを形成します.あんまり高い周波数は帰還させても怪しいことになるので,てきとーに切っておけるのでこれもこれで都合がいいです.カットオフ周波数はお馴染みfc = 1 / 2πRCです.帰還抵抗があったらpFオーダの高精度Cを抱かせるもんだと覚えてしまってもいいかもしれません.
 余談ですが,定数を決める一般的な順番は,R3(帰還量を決める,47kΩくらい)→R1(増幅率を決める,例えばR3 = 47kΩ,R1 = 10kΩならA = 4.7)→R2(R1//R3に設定すると出力オフセット電圧が少なくなって都合が良い)です.

↓ここから非反転増幅
hihanten_nasi

hihanten_ari

 今度は仮想短絡(Imaginary short)が出てきました.言葉は違えどやってる事と原理は仮想接地と全く同じです.例によってゴリゴリ計算すると,増幅率A = ( 1 + ( R3 / R1 ) ) でVinとVoutは同相です.同相だから”非反転”増幅なのでした.
 「バイアス抵抗(きにすんな)」などと書いてある所があります.ミクロで見ると,非反転入力にμAオーダで電流が流れるから付ける必要があるということです.まあ,非反転入力の直流電圧を0Vにバイアスするための抵抗と考えても問題ないでしょう.FET入力オペアンプなら,μAオーダより更に数桁少ない電流しか流れないので付ける必要がないかもしれません.でも,非反転入力が「定義できない電圧」になる可能性をあらかじめ消す意味やらノイズ対策やらで,僕なら付けておくかな.

 ところで,エミッタ接地の出力について考えたのと同じようにオペアンプの出力についても考えてみましょう.もちろん,オペアンプの出力に直接負荷を繋ぐことは可能です.実際,自作ヘッドフォンアンプ方面で大人気の「CMoy型ヘッドフォンアンプ」なんてのは負荷(ヘッドフォン)をオペアンプに直接ぶら下げています.それで動くのなら何の問題もなさそうです.では,NE5532のデータシートを見てみましょう↓

ne5532_ios

困ったことに,数十mAしか取れません.ちょっと計算してみましょうか.


K601のスペック
・インピーダンス:120Ω
・感度:92dB/mW

K601とゆーのはうちのヘッドフォンです.こいつから92dB(かなり大きな音)出したとき,はたして何mA食べるのでしょうか.


こたえ:
W = RI^2 | W = 1, R = 120, var I
I = 0.091 A

 90mAも食べてしまうようです.これでは定格オーバーです.じゃあなんでCMoyは焦げないのか?それはdBは対数ですし,92dBなんていうバカでかい音を出すことはまずありえないからです.
 だったらCMoyでいいじゃないか・・・と正帰還よろしく話が最初に戻ってしまいそうですが,オペアンプに大きい負荷をかけると歪みが増えるのです.負荷を減らすには,オペアンプの出力電流を減らせばいい.だったら電流を稼ぐ回路を外付けしてやればいいと,そうなってきます.
 電流を稼ぐといえばプッシュプル・エミッタ・フォロアですね(エミッタ・フォロアは入力インピーダンスが高くて出力インピーダンスが低いのでした).書いてみましょうか↓

stm_nasi

stm_ari

 オペアンプを非反転増幅で使いつつ,出力にプッシュプル・エミッタ・フォロアをぶら下げました.オペアンプ一発のときは単なる「負帰還」でしたが「オールオーバーの負帰還」となっています.これも原理としては全く同じです.でも本当にこんなことができるのかと疑問に思うかもしれません.プッシュプル・エミッタ・フォロアでは電圧増幅を行わない(増幅率A = 1)ので,何も考えずにこんなことができるのでした.オールオーバーで負帰還をかけているので,プッシュプル・エミッタ・フォロア部分でノイズが発生しても負帰還の恩恵を受けることができます.「反転増幅と出力の間(e.g.外界からのノイズ,オペアンプ内部のノイズ)で高周波が発生していたとしたらどうでしょうか」なんてことを前に書きましたが,まさにこのことです.

 ・・・とまあ個々の部分に分けて考えれば,とても簡単なのでした.

 さてこの調子でちょっとずつオペアンプの中身に近づいていきましょう.オペアンプは黒いゲジゲジではなくて,中にトランジスタや抵抗等を詰め込んだ箱なのです.

・差動増幅
 差動増幅は,名前のとおり「2つの入力信号の差を定数倍して出力する回路」です.んなもん何の意味があるんだと思うかもしれません.でもオペアンプも差動増幅なのだよ・・・といってもなにがなにやらという感じでしょう.順番に見ていきましょう.
 とりあえずオペアンプの等価回路図でも見てみましょうか.秋月電子のホームページから適当に拾ってきました.新日本無線の製品ばかりなのは回路図が見やすかったからです.

 ・NJM2115@100円
 njm2115
 基本は差動増幅→エミッタ・フォロアですね.

 ・NJM2122@130円
 njm2122
 差動増幅→カレントミラー→エミッタ・フォロアです.

 ・NJM5532@100円
 njm5532
 NE5532のセカンドソース品です.保護回路やら位相補償やらでムアっときますが,差動増幅→カレントミラー→出力保護とバイアス付きプッシュプル・エミッタ・フォロアでしょうか.
 これ100円ですよ.いい時代に生まれました.

 さて(僕の話を信じれば)どのオペアンプにも差動増幅が付いています.実は電圧帰還型のオペアンプ全てに差動増幅が付いています.そんじゃあその差動増幅って何だ?って話をしましょう.

↓差動増幅の例
sadou_nasi

sadou_ari

 ここでもしin2がin1より高くなると,I2’がΔI増加します.I2とI2’の和は一定なのでI2はΔI減少します.するとV2 = R3 * ( I2 – ΔI )となりますので出力はR3 * ΔIだけ高くなるのでした(少し説明が荒っぽいかもなあ).Q2のコレクタから出力を取り出すことももちろん可能で,この場合の出力電圧はVoutと逆相です.しかし,出力2本もいらないときはR3’は必要ありません.僕が書いた回路図でも,出力を1本しか使ってないのでR3’の部分をショートしてもそのまま動きます.というか実際に設計するとしたらそうするでしょうね.R3’を取ってみるとQ1がエミッタ接地,Q2がエミッタ・フォロアで動作しているのが分かりやすいと思います.なるほど確かにQ2のエミッタからは電流が供給され,Q1のコレクタから出力を取り出してますよね.差動増幅は定電流回路(I2とI2’の和が一定)をうまく利用しているのでした.
 でも,わざわざ差動増幅などという面倒なことをしなくてもエミッタ接地なら1石で電圧増幅できます.上の例では3石使いました.定電流回路を抵抗に置き換えてサボったとしても,2石使います.ですから石の無駄使いのように思えます.しかしもちろん利点があるから差動増幅なんてことをやるわけです.
 一般にトランジスタのVBEは温度特性を持っています.それを前提にエミッタ接地と差動増幅の回路図をもう一度見てみましょう.

エミッタ接地[再掲]
ce_circuit_nasi
 Q1のVBEが温度上昇により低下したとすると,R4の電圧降下は小さくなります.これによりR3に流れる電流も減りますから,R3の電圧降下は小さくなります.これにより,出力は真に得たい値より高くなってしまいます.

差動増幅[再掲]
sadou_ari
 Q1の温度だけが上昇し,Q1のVBEだけが低下したとするとI2がΔI減少します.するとV2は低く,Voutは高くなります.出力が温度特性を持ってしまいそうです.しかし,Q1の温度が上がった時Q2の温度も上がるようにしておいたらどうでしょう(熱結合,Q1とQ2をアロンアルファでくっつけとく).Q1とQ2の温度特性が全く同じなら,出力は温度に依存しなくなります.もちろん2つのトランジスタの温度特性が全く同じなんてことはありえませんから,あらかじめ選別しておく / デュアルトランジスタを使う といった工夫は必要になります.

 発展編:このin1とin2は,オペアンプの反転入力と非反転入力に対応しています.in2を取ってみるとそう見えやすいかな.負帰還はかかってませんけど.差動増幅回路を増幅用途で使うときは,片方を固定してやると(e.g.GNDにバイアス)出力が入力1本と回路定数の関数になるので使いやすいです.

・カレントミラー
 カレントミラーも定電流回路の一種です.ちなみにミラー効果とは何の関係もありません.てかCurrent mirrorとMiller effectで綴りが違います.前者は鏡で後者は人名ですね.
 カレントミラーは,入力をそのまま鏡のように反対側に映す回路です.またまた意味なさそうに聞こえるかもしれませんが,非常に便利な回路です.

カレントミラー回路

ということで,応用編に行きましょう.

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